顔を洗おうと起きあがってユニットバスに向かい、鏡を見ると、わたしだった。思っていたよりもぶすではなかった。

鏡をにらむ表情が、なんだか岡崎京子の描く女の子に似ているな、と思った。うれしい。目のかたちがアーモンドみたいでよかったな。

 

最近ひとりで家にいるときに、なにも表示していないiphone画面に反射した自分を観察してる。

きになるのだ。ふたりでふとんに寝っ転がって話すとき。上から見下ろされているとき。わたしはどんな顔してるのだろか。彼はわたしのどんな顔を見て、うれしいことばをささやいてくれているのか。

いつも勝手に切りそろえられてしまう前髪も、二重の線の入り方がすこしちがう目も、生やしっぱなしのまゆげも、いとしく思えた。

わたしはこれでいいのだな、そばにいてくれてる人がいいよと言うのだから。